シーズーがかかりやすい病気・ケガ
僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)
症状 |
乾いた咳や呼吸困難になり、運動を嫌がります。食欲不振・元気喪失になります。 |
原因 |
心臓の左心房と左心室の間に存在する僧帽弁が障害を起こす異常が僧帽房弁閉鎖不全症を引き起こします。 |
治療 |
完治させる方法はありませんので、投薬により、血管を拡張した心臓への負担を軽減し、病気の進行を抑えます。 |
免疫介在性貧血(めんえきかいざいせいひんけつ)
症状 |
疲れやすい、運動を嫌う、すぐ息切れする、元気がない、多飲多尿、食欲低下、嘔吐、脈が速いなど |
原因 |
体内に侵入するウイルスや細菌などを退治する免疫システムが自分の赤血球を破壊して起きてしまう遺伝病です。 |
治療 |
赤血球を破壊する免疫システムを抑えるため、ステロイドなどの免疫抑制剤を投与するが重症の場合は輸血を行うこともあるが、輸血を行うことにより症状が悪化することがある。 |
予防 |
この病気は原因が不明なので予防は困難だか放置しておくと2~3週で死に至る危険があるため注意が必要。また、マルチーズ、プードル、シーズー、コッカースパニエルによくみられる。 |
心室中隔欠損症(しんしつちゅうかくけっそんしょう)
症状 |
小さい欠損孔の場合は無症状の場合も多く、欠損孔が大きい場合は、運動したら疲れやすい、呼吸困難、繰り返す咳、運動を嫌がる、食欲不振・元気損失などがあります。また、孔が大きく、心臓内の血流に影響が出る場合は、発育障害も見られます。 |
原因 |
先天性の疾患であり、遺伝性もあります。 |
治療 |
欠損孔が小さく無症状の場合は、特に治療の必要はないが、欠損孔が大きい場合は外科手術で孔をふさぐ必要があります。早期発見し手術すれば健康犬と変わらないが、すでに心不全の症状があらわれている場合は、強心薬や血管拡張剤、利尿薬の投与など内科的治療を行うが治療は進行を抑えるためのもので完治はしません。 |
門脈シャント(もんみゃくしゃんと)
症状 |
子犬の時は同腹の子と比較して体格が異常に小さく、体重増加が見られないなどの発育障害を起こす。また、食欲不振、うつ、下痢や嘔吐、多飲多尿なども見られます。 血尿や排尿困難、運動失調、昏迷、脱力、円運動、昏睡も起こります。 |
原因 |
胎児期は胎児の母親の血液から栄養をもらうため、胎児の肝臓は働いていないため、心臓に戻ってくる血流が肝臓を通過せず、シャント血管を通って大静脈から直接心臓に流れ込むため、肝臓に栄養がいかず肝臓が成長しなくなります。 |
治療 |
外科手術により行われ、肝外シャントの場合シャント血管を特殊な器具で閉鎖するのが一般的です。 |
短頭種気道症候群(たんとうしゅきどうしょうこうぐん)
症状 |
寝ている時のうるさいいびき、興奮時のブタのような呼吸音、速い呼吸の後や飲水時にガーっと吐き出すようなしぐさをします。体温の発散がうまくできないために高体温になります。 |
原因 |
頭蓋骨が丸い為、鼻孔や鼻腔が狭いことにより、空気を吸う時に気道に圧力がかかり、「軟口蓋過長症」となり、さらに呼吸しずらくなり、さらに「喉頭小嚢」という部分が「外反」してしまいます |
治療 |
外科的手術が必要になります。 |
外耳炎
症状 |
悪臭のする黄色や茶褐色の耳垢が外耳道に溜まり、ふき取ってもふき取ってもまた出てきます。悪化すると、炎症は耳介へも進み、赤くはれ、ただれてしまいます。痒みもあるため、耳を振ったり、後ろ足で掻いたりします。 |
原因 |
マラセチアなどの真菌感染、ブドウ球菌による細菌感染が多く、ダニ、アレルギー、ホルモン異常、水、シャンプー、昆虫などの異物も原因になることもあります。また、垂れ耳の犬もかかりやすいです。 |
治療 |
菌を確認し、相応の抗生物質などで対処します。外耳炎は慢性化しやすく治りにくいので根気良い治療が必要です。 |
予防 |
耳掃除は2週に1回くらいした方がいいですが、綿棒で耳道を強くこすってしまうと炎症のもとになってしまったり、炎症を悪化させてしまいます。また、汚れがひどい時に綿棒を深く入れると外耳道の奥の方へ汚れを押し込んでしまうことになるので注意が必要です。 |
角膜炎
症状 |
角膜に炎症が起きると激しく痛むため、目のあたりを前足でかいたり、どこかにこすりつけたりします。涙や目やにが出たり、まぶたが腫れたりもします。血管の表面が白濁して盛り上がり血管新生が出ている時はかなり悪化した状態です。 |
原因 |
目の周りの被毛やまつ毛による刺激、シャンプーが目に入る、犬同士のけんかで傷つくなど外傷性のものとアレルギーや感染症からの併発で起こる非外傷性のものがあります。 |
治療 |
原因により異なるが、点眼薬を用いて内科療法を行う場合と外科的な手術が必要な場合がある。 |
膿皮症(のうひしょう)
症状 |
顔や脇、指の間、股の内側に赤い発疹が現われます。病気の進行に連れて広がり、中心部が黒くなります。痒みも強いため、犬がしょっちゅう患部を舐めたり引っかいたりしてしまい脱毛します。症状が進むと患部が膿を持ち発熱することもあります。 |
原因 |
細菌感染によっておこる皮膚炎。慢性の皮膚病や栄養不足強い薬物の過剰投与、免疫不全によることが多く、体の免疫力が落ちたり皮膚の抵抗力が落ちた時に発症しやすいです。 |
治療 |
発見が早く、皮膚表面だけの症状で済んでいる場合は、薬用シャンプーと抗生物質で菌の増殖を抑えますが、皮膚の深くまで細菌が入り込んでる場合、長期の治療が必要です。 |
乾性角膜炎(かんせいかくまくえん)※ドライアイ
症状 |
目が乾いてしょぼしょぼする、ひどい目ヤニが出る、まぶたがくっつく |
原因 |
涙腺の先天的欠如や涙腺の委縮。涙腺の機能障害の原因は、老化、ウィルス感染、ホルモンの欠乏、全身性疾患などいろいろあり原因不明の場合も多いです。 |
治療 |
角膜を保護するための人口涙液の点眼、軟膏を塗る、涙の分泌を促進するための薬の投与などの治療を行いますが、改善されず症状が進行する場合は、手術を行うこともあります。 |
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・シーズーについて
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