パグがかかりやすい病気・ケガ
水頭症(すいとうしょう)
症状 |
頭の中に水が溜まっている状態で、痴呆の疑い、ぼんやりしていたり、寝ている時間が多い、歩き方がおかしい、よく転ぶ、うまくたちあがれないなどがあります。 |
原因 |
先天的(遺伝)な原因と後天的な原因がある。水頭症は、脳内の液体成分(脳脊髄液)が過剰に溜まってしまい、脳室が異常に拡張した状態です。 脳脊髄の流れが滞って過剰に貯留する閉塞性と、脳細胞が何らかの原因で破壊されたり、十分に発育しなかった部分に脳脊髄液が貯留する代謝性があります。 どちらのタイプも先天的な原因や遺伝で起こることもあれば、頭部の外傷や、ウィルス感染による脳炎、脳腫瘍などの後天的要因で起こることもあります。 |
治療 |
脳脊髄液の量を減らし、脳圧を下げる薬剤を使用する内科的治療と、脳にたまった脊髄液を腹腔などに流すための手術を行う外科的治療があります。 |
若年性白内障(じゃくねんせいはくないしょう)
症状 |
眼の水晶体が濁り、視力が低下し、時には視力を失うことになります。 視力が低下することにより、歩行がぎこちなくなったり、よく物にぶつかるようになるなどの歩行時の異常が見られるようになります。 |
原因 |
若年性白内障は、2歳以下で症状が現れる遺伝性の病気です。 |
治療 |
発症初期は、目薬による病気の進行抑制。末期には、網膜に異常がない場合のみ、白濁部分を吸引して取り除き眼内レンズを入れ視界を確保します。 |
短頭種気道症候群(たんとうしゅきどうしょうこうぐん)
症状 |
寝ている時のうるさいいびき、興奮時のブタのような呼吸音、速い呼吸の後や飲水時にガーっと吐き出すようなしぐさをします。体温の発散がうまくできないための高体温になることがあります。 |
原因 |
頭蓋骨が丸い為、鼻孔や鼻腔が狭いことにより、空気を吸う時に気道に圧力がかかり、「軟口蓋過長症」となり、さらに呼吸しずらくなり、さらに「喉頭小嚢」という部分が「外反」してしまいます |
治療 |
外科的手術が必要になります。 |
椎間板ヘルニア(ついかんばんへるにあ)
症状 |
元気がない、疲れやすい、足を引きずる、かばう、足を痛がる、歩き方がおかしいなどがあり、重症になると麻痺して半身不随になったり、後肢の麻痺により、排便・排尿が困難になったりします。 |
原因 |
全力疾走や階段の上り下り、跳ねたり、体をねじったりなどの激しい運動や肥満、骨の老化により頭部や胴体の重みを支える脊椎のクッションの役割を担う椎間板への負担が大きくなり損傷することによっておこります。椎間板を損傷すると椎間板内部のゲル状物質の髄核が飛び出し脊髄や脊髄から出る神経を圧迫するため、これが痛みや麻痺の原因となります。 |
治療 |
軽度の内は、薬剤で患部の痛みを抑える内科的治療を行い、ケージの中でしばらく安静にして運動を控えさせます。内科的治療後も症状があまり改善しない場合や重症の場合は、外科的治療を行い、その後は、リハビリで神経の機能回復を図ります。 |
熱中症(ねっちゅうしょう)
症状 |
ぐったりします。体温が上昇し息が荒くなります。下痢、嘔吐、震えを起こし、意識が消失します。 |
原因 |
過度の運動や高温多湿の環境に長時間いると、体温調整が間に合わなくなり、高体温になってしまい体の機能が低下するため起こる。 |
治療 |
涼しい場所に運び、水、氷、アイスノンなどで体を冷やして病院へ連れていく。点滴で水分補給することもある。 |
角膜潰瘍(かくまくかいよう)
症状 |
眼を気にしたり、痛がっている、眼をしょぼしょぼさせている。目ヤニや涙がよく出ます。目の表面に血管が走っています。 |
原因 |
遊んでいる時や散歩の時などにぶつけてしまったり、けんかや自分の足でひっかいてしまう「外傷」、まつ毛の異常や目に異物が入ってしまう「機械的刺激」、ドライアイからくる「乾燥」、トリミングのシャンプーやドライヤーの刺激などによる「化学物質」などがあります。 |
治療 |
点眼による治療がメインですが、重症化すると、人工レンズをつけたり、眼を摘出することもあります。 |
アレルギー性皮膚炎(あれるぎーせいひふえん)
症状 |
赤みを伴う皮膚の痒みで、耳や目の周り、脇の下や後ろ足の付け根、脚指の間に起こりやすく目の周り特にまぶたに炎症が重く出ると結膜炎を起こすこともあります。 |
原因 |
生物の体には、体を守るため体に侵入してきた異物を排除しようとする働きがありますが、この働きの反応が特定の物質に対して強すぎるために、自分自身を傷つけてしまいます。この特定の物質を「アレルゲン」といいます。 |
治療 |
アレルギーの種類を特定してアレルゲンから遠ざけてあげましょう。 アレルギーには、「食餌性アレルギー」と「環境性アレルギー」があり、「食物性アレルギー」は、お肉や、小麦、卵などのたんぱく質に反応するので、食べているフードやおやつに入っている場合が多いので食べているフードやおやつをアレルゲンの入ってないものに変える必要があります。「環境性アレルギー」は、ハウスダストや花粉、カビなどを吸引したり接触したりした場合に痒みが引き起こされるので、シャンプーしてあげたり、部屋を掃除してあげたり、空気清浄機を使うことで症状を和らげることができます。しかし、症状が治まらない場合は、ステロイド剤や免疫抑制剤(免疫を抑え込むお薬)などを投与する必要もあります。 |
膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)
症状 |
膝の皿が外れた状態になる。腰をかがめ内股で歩くようになったり、跛行が見られたりする。重症になると、重度の骨の変形となり、最小限しか地面に足をつけない様になります。 |
原因 |
遺伝などによる先天性や、事故による後天性の原因があります。 |
治療 |
軽度の場合は、自然に元に戻ることもありますが、重度のものは、手術が必要になります。 |
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