ゴールデンレトリバーがかかりやすい病気・ケガ
若年性白内障(じゃくねんせいはくないしょう)
症状 |
眼の水晶体が濁り、視力が低下し、時には視力を失うことになります。 視力が低下することにより、歩行がぎこちなくなったり、よく物にぶつかるようになるなどの歩行時の異常が見られるようになります。 |
原因 |
若年性白内障は、2歳以下で症状が現れる遺伝性の病気です。 |
治療 |
発症初期は、目薬による病気の進行抑制。末期には、網膜に異常がない場合のみ、白濁部分を吸引して取り除き眼内レンズを入れ視界を確保することも出来ます。 |
骨形成不全症(こつけいせいふぜんしょう)
症状 |
子犬の成長に伴い大きくなるはずの骨盤の骨がそのままで、関節に異常が起こり、歩行や足の曲げ伸ばしが難しくなります。子犬の時はわかりにくいですが大人になり、よたるような歩きかた、跳びはねるような仕草をしている場合はこの病気を疑います。進行すると、足の曲げ伸ばしもままならなくなり、痛みも強まります。骨組織のコラーゲンの異常により骨密度が低下し、非常に骨折しやすくなり、わずかな外力により簡単に骨折してしまい、多発性骨折を引き起こすこともあります。また骨折すると癒合も悪く、変形をきたして湾曲してしまうこともあります。 |
原因 |
遺伝性の骨組織のコラーゲンの異常です。 |
治療 |
手術などの外科的治療や、痛み止めの処方を行います。 |
股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)
症状 |
股関節が変形し、後ろ足が立たなくなることがあります。歩行時に腰が左右に揺れ、走行時に後ろの両足をそろえてうさぎ跳びのような格好をします。異常な体位で座ります。 |
原因 |
遺伝的疾患だが、約30%は生育環境が原因ともいわれています。発育期における過度の体重増加により股関節の骨や軟組織に負担をかけすぎると、股関節が十分に発達しません。 |
治療 |
若い犬で、初期症状の段階なら安静にすること。ある程度進行すると、抗炎症剤などの投与することもあります。すでに運動機能が損なわれている場合は、手術により、骨盤の一部や大腿骨頭を除去します。 |
膿皮症
症状 |
顔や脇、指の間、股の内側に赤い発疹が現われます。病気の進行に連れて広がり、中心部が黒くなります。痒みも強いため、犬がしょっちゅう患部を舐めたり引っかいたりしてしまい脱毛します。症状が進むと患部が膿を持ち発熱することもあります。 |
原因 |
細菌感染によっておこる皮膚炎。慢性の皮膚病や栄養不足強い薬物の過剰投与、免疫不全によることが多く、体の免疫力が落ちたり皮膚の抵抗力が落ちた時に発症しやすいです。 |
治療 |
発見が早く、皮膚表面だけの症状で済んでいる場合は、薬用シャンプーと抗生物質で菌の増殖を抑えますが、皮膚の深くまで細菌が入り込んでる場合、長期の治療が必要です。 |
甲状腺機能低下症(こうじょうせんきのうていかしょう)
症状 |
元気がなくなり、運動を嫌がるようになります。食欲不振になりますが、体重は増える傾向にあります。また、基礎代謝の低下のため、皮膚は乾燥し、脱毛します。寒さに弱くなるため心臓機能も低下します。 |
原因 |
甲状腺の委縮や破壊、腫瘍などが原因と考えられています。 |
治療 |
甲状腺ホルモンを獣医師の指示に従って規則正しく投与する必要があります。 |
外耳炎
症状 |
悪臭のする黄色や茶褐色の耳垢が外耳道に溜まり、ふき取ってもふき取ってもまた出てきます。悪化すると、炎症は耳介へも進み、赤くはれ、ただれてしまいます。痒みもあるため、耳を振ったり、後ろ足で掻いたりします。 |
原因 |
マラセチアなどの真菌感染、ブドウ球菌による細菌感染が多く、ダニ、アレルギー、ホルモン異常、水、シャンプー、昆虫などの異物も原因になることもあります。また、垂れ耳の犬もかかりやすいです。 |
治療 |
菌を確認し、相応の抗生物質などで対処します。外耳炎は慢性化しやすく治りにくいので根気良い治療が必要です。 |
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・ゴールデンレトリバーの飼い方