パピヨンの飼い方

 

パピヨンを迎える準備をしよう!

 

パピヨンは膝蓋骨脱臼(パテラ)を起こしやすいため、フローリングの床だとパピヨンが遊んでいる時に滑ってしまい、関節を痛めて膝蓋骨脱臼を悪化させてしまうこともあります。

カーペットや滑り止めマット、コルクマットなどの衝撃を吸収してくれるものを敷くようにしましょう。

 

パピヨンは頭がいいので、サークル内にごはんやトイレの場所、寝床を作ってあげると、その中で安心して過ごすようになり、留守番時も安心できます。

サークルの置き場所は、人と一緒に過ごすことで喜びを感じるパピヨンですので家族の目が届く場所で、直射日光やクーラーの風を直接浴びない場所、家具の転倒によってけがをする危険性がない場所に設置するようにしましょう。

食餌について

 

パピヨンの特徴である絹の様に伸びた滑らかな被毛が魅力的ですが、この美しい被毛を維持するためには、良質な肉と魚から得られる動物性たんぱく質が大切です。

良質な動物性たんぱく質は、パピヨンの皮膚や被毛を健康的に保ち、更に筋肉や体のあらゆる機能を正常に保つという重要な役割もあるので毎日の食事でしっかり摂取できるようにする必要があります。

パピヨンをはじめとする犬たちは体内で脂肪酸を作ることが出来ませんので、食事から摂取する必要があります。

特にオメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸は、不足すると、皮膚や被毛トラブルの原因となるので気を付けなければいけません。

ドッグフードに入っているオメガ3脂肪酸の量は極端に少ないので、「油が入っているから大丈夫」ではなく、使われている油に注目することも大切です。

特にサーモンオイルやイワシ油、亜麻仁油などがおすすめで、犬が最も消化しやすい魚油だと言われています。

 

食事量は完全にこの量をあげなければいけないというものはなく、ドッグフードのパッケージ裏におおよその給仕量の目安が書いてあるので、運動量や体重、年齢を参考にしてあげる量を決めましょう。

フードの選り好みをして食べないこともあり、2~3日食べない場合は、体調不良の場合もありますが、それ以外であれば「ドッグフードが食べづらい」や「おやつの与えすぎ」などの理由も考えられます。

 

ドッグフードが食べづらい場合は、ドライフードの場合は固すぎたり粒が大きすぎたりして食べにくいことがあります。その場合は、ぬるま湯かお水につけて20~30分置いてふやかしてから与えてください。

ふやかしてから与える時は、ふやかしたぬるま湯やお水に栄養が溶け込んでいるのでぬるま湯やお水ごと与えてください。

ただし、ふやかしたフードばかりあげていると歯垢が付きやすくなったり、顎が弱る原因になったりするので、食べた後は毎食後歯磨きしてあげるようにしましょう。

 

パピヨンはとても賢いので、フードを食べないからといっておやつは食べるからおやつあげとけばいいやとおやつばかりあげると、それを覚えてしまい、フード食べなくても要求すればおやつもらえるなどと覚えてしまい、お腹がすかなくなってフードを食べなくなってしまうので、おやつのあげすぎには注意が必要です。

おやつが欲しくてわんわん鳴いていても無視することが必要で、吠えたらおやつがもらえると思わないようにすることが大切です。

しつけについて

 

パピヨンは他の犬種と比べて比較的頭が良い犬種なので、楽にしつけが出来るだろうと軽視しがちですが、しつけの基本はしっかり教える必要があります。

「待て」や「お座り」は食事やおやつを食べる時以外にも散歩中や他の人と接する時などいろんなシーンで基本となるしつけなのでしっかり教えましょう。

小さいうちは甘やかしてしまいそうになりますが、しつけは早いうちから始めた方がいいので、小さいからといって甘やかさないできちんとしつけるようにしないといけません。

そのうち自己主張を発揮するようになったり、頭の良さからずる賢さを発揮するようになったりするので主従関係を早めに築くのがポイントです。

子犬の頃は警戒心がなく、無邪気ですが、成長するにしたがって神経質な一面が見えるようになってしまうことがあります。

日頃からたくさんの人や犬と触れ合っていれば、人懐こく、他の犬と遊べるようになりますが、いつも家族の人としか接していないと、他の知らない人や犬と会った時などに恐怖から吠えてしまったりおびえるようになってしまったりするので、散歩やドッグランで周囲との交流を持たせてあげるようにしましょう。

お手入れについて

 

パピヨンはシングルコートなので、スリッカーを使うと皮膚まで傷めてしまう可能性があるので、普段のブラッシングは、ピンブラシとコームを使って毛並みを整えるようにし、毛玉が出来てしまった場合のみ、手で毛玉をほぐしながらスリッカーブラシを使った方がいいでしょう。

 

特徴的な大きな耳の飾り毛を大事にしたくなりますが、耳の後ろの毛は毛が擦れやすく、毛玉になりやすいので重点的に毛玉にならないようにブラッシングをしましょう。

日常的にブラッシングすることで、毛玉を防ぐことが出来ます。

全体的なトリミングは必要ないですが、足裏の毛は伸びて床では滑りやすくなったり、肛門周りの毛やお腹の毛が伸びると肛門周りの毛にウンチが付いたり、お腹の毛が汚れたりなど不衛生になったり怪我の原因や病気の原因になってしまうので、注意が必要です。

サマーカットなど短くカットしすぎると伸びるのが遅くなったり、毛質が変わったり、毛の生えている向きが変わったり、最悪、それ以上の長さに伸びなくなってしまう可能性もあるので、短くする際には注意しましょう。

病気・怪我の予防

 

パピヨンはアレルギー性皮膚炎や、涙やけが起きやすい犬種なので、遺伝性や疾患が原因である場合は食事だけでの改善は難しいですが、食事内容を見直すことでアレルギー性皮膚炎や涙やけを予防・改善することもできます。添加物が多いものは、あまり体に良くないので、保存料、着色料、香料、膨張剤、酸化防止剤などの化学合成物質が含まれているものは選ばないようにしましょう。

 

また、パピヨンは寒さに強く暑さに弱い犬種でしたが、シングルコートが主流になったことにより、改良されて、被毛も少なくなってしまったため寒さに弱くなってしまいました。

そのため、1年を通して温度管理に気をつけるようにしましょう。

 

冬に暖房をかけすぎて部屋が温まりすぎると換毛期が始まってパピヨンの毛がパラパラと抜けてしまうこともあるので、できるだけ20~25度の適温と湿度に注意しましょう。

寒がっている場合は、ベッド周りにペット用ヒーターを置いたり、洋服を着させたりして対策する必要がありますが、ペット用ヒーターでの低温やけどにも注意が必要です。

 

夏は熱中症になる危険があるので、冷房や除湿を使い、室温を快適にしておく必要がありますが、万が一停電や、エアコンの故障が起こってしまった時の為に部屋の中に涼しい場所を作っておきいつでも水を飲める環境を整えることも大切です。

 

 

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