ジャックラッセルテリアについて
ルーツ
19世紀半ばにイギリスで流行っていたキツネ狩りは、馬に乗ってキツネ狩りをしていましたが、その時に一緒に走るのがフォックスハウンドという犬種の犬で、キツネを嗅覚で探して追いかけることが仕事でした。
その追われていたキツネが逃げて巣穴などに隠れてしまったときにハウンドが狩りやすいように地中から追い出していたのがテリア(地の犬)でした。
キツネ狩りの愛好家だったイギリスのジョン・ラッセル牧師が、馬について走ることが出来てキツネの巣穴に突進させ、巣穴からキツネを追い出せるようなテリア種を作ろうとしたのが始まりです。
自分の理想を追求し、様々なテリア種やビーグルなどを掛け合わせ誕生したのがジャック(ジョン牧師の別名)ラッセルテリアです。
ラッセル牧師はイギリスのケネルクラブの創立にも関わりましたが、スタイル先行で、本来のキツネ狩りの機能性や作業能力が取り残されるのを嫌い、ジャックラッセルテリアをショーに出すのを拒み続けました。その後世界中に輸出されるようになり、輸出先でそれぞれ使役しやすいように改良されました。
オーストラリアでは、現地の気候に合わせ、また農場の使役に向くように改良された。また、イギリスでは強い雨や雪、寒さなどから身を守ることが出来ないショートコートは敬遠されていましたが、気温が高く寒さのないオーストラリアではショートコートが好まれました。
その後、ウェルシュコーギーペンブローグなどと交配し、体高を低くし穴に潜りやすいように改良したり、性格もやや穏やかにし、ドッグショーやペットとしても飼えるようにしました。
ジャックラッセルテリアが世界的に公認されたのは2000年、日本で公認されたのは1995年とまだ新しい犬種でもあります。
イギリスでは1991年にパーソン(牧師)ジャックラッセルテリアと認められ、馬主たちに人気がありました。
近年では、一般的な胴長短足タイプを「ジャックラッセルテリア」、ラッセル牧師時代のタイプを「パーソンラッセルテリア」と区別するようになり、アメリカでは、「パーソンラッセルテリア」のみが認められています。
毛色・毛質
ホワイトが優勢で、ブラックやタン(茶色)が入るバイカラー(2色)、あるいはホワイトにブラック&タンの両方が入るトライカラー(3色)があり、タンの濃淡は様々です。
顔の真ん中の白い部分をブレーズと言いますが、成長とともに細くなりなくなってしまう場合もあります。模様が全く入らない真っ白な「ホワイト」のジャックラッセルテリアもいますが、ブリンドルや、ブルー&ホワイト、ブルー&タン&ホワイトは認められていないミスカラーです。
被毛の種類は、十分深みのある直毛で均等な長さの毛の量で全身が覆われている短めで毛質は硬め、触るとすべすべした触り心地の「スムース」、毛は少しウェーブ掛かっていて毛の量は多くスムースよりさらっとした手触りの長い毛が全身を覆っている「ラフ」、スムースとラフが混ざっているような短い毛と長い毛の両方が生えているような中間ぐらいのこを「ブロークン」と言います。
「スムース」、「ラフ」、「ブロークン」と3種類ありますが、どれもダブルコートという、上毛(オーバーコート)と下毛(アンダーコート)が生えている為、抜け毛の量は多いです。子犬の頃は毛質の判断が難しく隔世遺伝によりスムースの両親からブロークンが産まれることがあったりして生後半年くらいまではどのタイプになるか分からないのもジャックラッセルテリアの特徴でもあり楽しみです。
性格
ジャックラッセルテリアは天真爛漫で勇敢なハンター気質で、エネルギッシュな性格でもあり、好奇心旺盛で、なにか楽しいことはないかといつも探しているような遊び好きなテリアらしい性格ですが、鳥やネコなどを見つけてとっさに捕まえそうになったり、非常な攻撃的な面があったり、地面に穴を掘ったりと本能の赴くままに行動してしまう事があるので注意が必要です。
ハムスターなどの小動物などを飼っている場合は、一緒に遊ばせたり同じ部屋に放しておくのは危険なので、犬の届かないところで小動物を飼ったり、小動物を出す時は犬をケージに入れるなどしてすみわけをする必要があります。
夢中になりすぎると周りが見えなくなってしまうためケガや事故に会いやすい犬種だともいわれています。その反面、知的で忠誠心もあり素直な性格でもあるので一度飼い主さんをリーダーとして認識すると、非常に従順で忠誠心もあり、リーダーや家族に対しての愛情は犬1倍深いと言ってもいいくらいなのでしつけもそこまで難しくありませんが、甘やかしてしまうと、知能が高いのでなめられてしまってしつけは大変になります。
おもちゃで思いっきり遊んでいたと思うと急にスイッチが切れたように冷静になる事もあり、表情豊かな所がジャックラッセルテリアの魅力でもあります。また、ジャックラッセルテリアは小型犬ですが運動量は大型犬並みに必要なほどパワフルです。すこしけんかっ早いところもあるのでドッグランや散歩中など犬から目を離さないようにしてください。
特徴
ジャックラッセルの体長は体高よりわずかに長く、筋肉質で細身の体型であり柔軟なボディでなくてはなりません。
理想的な体高は25~30cm、体重は5~6kgくらいですが、大きい子はもっと大きくなるし、4kgくらいでおさまる小さな子もいます。
ジャックラッセルテリアはもともと足が長い子だったために、体高が35cmほどになる大きな子もいるため、理想体重は体高5cmに対し1kgと基準があり、体高が20cmなら4kg、体高が35cmなら7kgが理想体重になります。
耳は逆三角形の垂れ耳がスタンダードとされていますが、半直立耳や立ち耳、片耳だけ立っている子などもいてバラエティに富んでいます。
尻尾は断尾して3分の1くらいの長さに短くなっている立っている尻尾の子と断尾しないで長いままの尻尾が垂れている子がいます。
マズルは短めで、胸はやや深く、頭部は比較的小さめです。
目はアーモンド形の場合と丸い場合があり、色は明るいブラウンですが、たまに片方ブルーアイの場合もあります。
眼瞼の色は目の周りの毛色に準じていて、白い毛ならピンクの眼瞼、色がついている場合は黒の眼瞼です。
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