ゴールデンレトリバーについて
ルーツ
ゴールデンレトリバーは、当時ハンティングドッグの研究を積極的に行っていたツイードマウス卿によって誕生したとされています。
ツイードマウス卿は1865年に黒いウェービーコートレトリバーから産まれた唯一の黄色いレトリバー「ヌー」を購入し、ヌーと、ツイード・ウォーター・スパニエルの「ベル」と交配し、産まれた4匹の雌犬のうち1頭の「カウスリップ」をもとに20年にわたる研究がされ、ウェービーコートレトリバーやアイリッシュセッター、ブラッドハウンドなどと交配してゴールデンレトリバーが生まれました。
ゴールデンレトリバーは、最初イギリスのケネルクラブによって、1903年に「フラットコート・ゴールデン」として犬種登録されましたが、1911年に、フラットコートレトリバーとゴールデンレトリバーは区別され、「イエローレトリバー」または、「ゴールデンレトリバー」と呼ばれるようになり、単独の犬種として認められました。
その数年後には、イエローレトリバーが排除され、1920年には、ゴールデンレトリバーに統一されました。
アメリカでは、1890年ごろからゴールデンレトリバーが存在していたと考えられ、最も古い記録は1894年に、アーチ―・マーシュバンクスが連れてきた「レディ」で、その後ロバート・アップルトン氏のロンバーデ―ル・ブロンディンがゴールデンとして初めて登録されましたが、周囲の人の関心は薄く、ほどんどなく、アメリカのケネルクラブでゴールデンレトリバーが正式に公認されたのは1932年でした。
カナダでは、1881年にアーチー・マーシュバンクスにより、ゴールデンが初めて持ち込まれ、1927年にはカナダのケネルクラブにゴールデンレトリバーが犬種として公認されました。1938年には、ゴールデンレトリバー愛好家によって「GRCA(ゴールデンレトリバークラブオブアメリカ)」が設立され、現在でも会員が五千人以上いるアメリカンケネルクラブ傘下では最大規模の犬種クラブになっています。
毛色・毛質
毛色ゴールドまたはクリームの色調(明るいクリーム色から暗い赤金色)のみで、胸に白い差し毛が入っている場合は許容されます。
毛質は弾力があり、油分が多く撥水性のあるロングコートほど長くはないがある程度長さのあるショートコートの上毛と、白くてやわらかく密集して生えている綿毛のようなアンダーコートの為に体温を毛の中に閉じ込めて保温効果があり、防水性もあるため冷たい水の中での活動にも適しています。
アンダーコートは気温が高くなると抜け落ち、気温が低くなるとまた生えてきます。
被毛がストレートでやわらかいアメリカンタイプとウェーブがかかった被毛のイングリッシュタイプがいます。
性格
ゴールデンレトリバーはとても穏やかでありながら、友好的なので人とも犬とも仲良くでき、子供から老人までいろいろな人に愛敬を振りまき、あっという間に仲良くなることが出来る優しい性格の持ち主です。
1頭で過ごすのは苦手なさみしがり屋ですので、家族と一緒に過ごす時間を大切にします。
天真爛漫で遊ぶことも大好きで、家族と遊ぶ時間や他の犬や猫などと過ごすのが大好きです。従順で辛抱強いところもあり盲導犬としても用いられています。
ゴールデンレトリバーは、レトリバー(持ってくる)の名前の通り、運搬が得意ですが、おもちゃなどは固執して放さないこともあります。
水遊びが好きで、飽き知らずの面もあり、学習能力も高いので、服従競技では優秀な成績をとる犬として有名です。
口に何かをくわえて運んだり、何かを取ってくるゲームなどは大好きです。
アメリカンゴールデンレトリバーの方はとても好奇心旺盛で陽気な性格をしている為、テンションが上がりすぎることもありますが基本的には人間に従うことを好むので盲導犬などの仕事に適しています。
イングリッシュゴールデンレトリバーは大人しくて穏やかな性格をしていることが多く、泳ぎがとても得意で人を助けるのが好きなことから水難救助犬として働いている子も数多くいます。
また食欲旺盛で食い意地の張った子も多く、散歩中に道端に落ちているものを拾い食いしたり、室内でも人の食事を勝手に食べてしまうこともあります。
特徴
ゴールデンレトリバーは体高より体長がやや長いバランスの取れた体つきで、理想的な体高と体長の比率は11:10です。
大型犬で、オスは体高58~61cm、体重29~34kg、メスは体高54~57cm、体重は24~29kgくらいがいいとされています。
大きめの頭部、垂れ耳で目はアーモンド形をしています。
ボディ前部、胸腹部、四肢後部、及び、尾の下を覆う飾り毛は他の部分より長く色が明るい。
ゴールデンレトリーバーにはアメリカンタイプとイングリッシュタイプの2種類がいて、アメリカンタイプは被毛がストレートで柔らかく体型がスリムでイングリッシュタイプと比べてマズルが長く被毛は濃淡がありますがゴールドが多いです。
イングリッシュタイプは筋肉質で骨太の為見た目はずんぐりしていて被毛はウェーブがかかっていて狩猟に適するように太くて硬く、クリームか白の被毛で、マズルは短いです。
日本で見かけるゴールデンレトリーバーはアメリカンタイプのゴールデンレトリーバーです。
<このページに関連したページ>
・ゴールデンレトリバーの飼い方